【第1回】有機エレクトロニクスで戦う -山形大学の強みは有機、印刷技術で世界に勝つ-
山形大学発ベンチャーの㈱フューチャーインク(山形県米沢市)が、印刷有機集積回路に適用可能なn型有機半導体の販売を開始した。このn型有機半導体は山形大学有機エレクトロニクス研究センター(ROEL)の時任静士卓越研究教授らの研究グループと宇部興産が共同で開発した世界初の実用材料である。有機半導体の開発はp型が先行していたが、今回、実用的なn型の有機半導体ができたことで、有機エレクトロニクスの実現に大きく近づいたことになる。果たして、有機半導体でエレクトロニクスの世界は変わるのか。本連載では、5回に分けて有機エレクトロニクスの開発の現状と今後の展望を紹介する。
電子デバイス産業新聞 2017年8月17日 木曜日