液体が沸騰して気体に変化する際に周囲の熱を奪う「気化熱」の仕組みを応用した電子機器用の冷却装置を山形大理工学研究科の鹿野一郎准教授(50)とパナソニックが共同開発した。従来の水冷方式に比べ、最大8倍の冷却性能と30%の小型化が期待できるという。
金属加工用のレーザー光線など出力が高く、高温にさらされやすい電子機器の保護や、中央演算処理装置(CPU)の向上と相まって高い冷却効果が求められるコンピューターへの導入が見込まれる。
電子機器は高温状態になると処理能力が落ち、誤作動の原因につながる欠点がある。処理能力が向上するほど消費電力が増えるため、必然的に温度も上がる傾向にある。電子機器の能力向上を図る上で、冷却装置の性能アップは欠かせない分野となっている。
山形新聞 2018年4月8日 日曜日