山形大学学術研究院の古澤宏幸教授(48)=生物有機化学=が微量な分子の重さを測定できる小型センサーの開発に取り組んでいる。ポケットに入れて持ち運べるICカードほどの大きさにして、家庭で唾液(だえき)から健康をチェックするなど、手軽に使えるようにするのが目標だ。
対象の分子は、農作物の香り成分や、病気の状態や治療効果の指標になる「バイオマーカー」で、農業や健康の分野での活用が期待されるという。研究は科学技術振興機構の今年度の支援プログラムに採択された。上限300万円の研究開発費が支給される。
古澤教授はすでに60マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の極めて薄い水晶板を用いた「振動子」を、安定して振動させる技術の確立に成功。この技術を使えば、10ピコグラム(ピコは1兆分の1)という極めて軽い物質の重さを測定でき、「分子センサー」として利用できるという。
...
📚 詳細は >> 朝日新聞 (2019年9月18日 水曜日)