山形大学の研究グルーブは、少ない電流で明るい、塗布型有機トランジスタ駆動フレキシブル有機ELディスプレイの試作に成功、日本経済新聞の科学技術面(2014年12月9日朝刊 16面)に掲載されました。

 山形大学有機エレクトロニクス研究センター(ROEL)と有機エレクトロニクスイノベーションセンター(INOEL)の研究グループは、従来よりも少ない電流で高輝度化が可能な、薄型・軽量の有機ELディスプレイの試作に成功しました。バックプレーンには、新たに開発した塗布型有機トランジスタ集積パネルを用いており、印刷法による将来の製造プロセス革新を見据えています。試作したディスプレイは、基板サイズが10センチメートル×10センチメートル、表示部が3.25センチメートル×3.25センチメートル、解像度100ppi、厚さ0.25ミリメートル、城戸淳二教授が開発したマルチフォトンエミッション有機EL技術を用い、発光部を2段に重ねることで明るくしました。今回の試作には、ROEL城戸教授らの有機EL技術、ROEL時任教授らの塗布型有機トランジスタ技術、INOEL水上誠准教授らが開発した有機トランジスタバックプレーン作製技術、INOEL硯里善幸准教授らの有機ELパネル作製技術を結集しています。なお本開発は、文部科学省とJSTが推進するセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラム/山形大学COI-Tフロンティア有機システムイノベーション拠点における研究開発の一環として行われたものであり、城戸淳二教授が進める未来の快適空間創造に関するテーマにおいて、壁紙ディスプレイ(コミュニケーションウォール)への適用を目指しています。

 

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